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腹腔鏡下副腎摘出(切除)術 体験談①

最終更新:2020年1月26日

実は私、昨年の夏に腹腔鏡下副腎摘出術を受けていました。

もうそろそろ1年経ちます。予後も悪くはないので、体験記をまとめようと思います。

ちょっと長いので、記事は2つに分割してあります。

 

◆体験記をまとめようと思い立ったきっかけ

手術前に担当の医師が手術の方法や計画を色々と説明をしてくれました。

インフォームドコンセントってやつですね。

ただ、患者側としては、「手術に至るまでの検査はどんな事をするのだろうか」「術前術後はどのくらい痛みがあるのだろうか」など説明だけでは理解しきれないところもたくさんあります。

特に私は痛みがどの程度なのかはかなり心配でした。ビビりですので(汗

 

手術を受ける前にネットやら書籍やらでいろいろ調べました。

そこで心の支えになったのが手術の体験談でした。

もちろん、痛みの感じ方や手術の方法・計画などは人によって異なります。

一概に言えませんが、それでも「こんなことをやるんだ」というのが分かるだけでも、気持ちの準備ができ、とても気が楽になりました。

 

というわけで、これから同じ(または似たような)手術を受ける方のために、良かったことも辛かったことも、覚えている限り如実に記します。

 

◆この記事を読むにあたっての注意事項

内容が内容なので、気分を悪くされたら読むのをおやめください。

また、手術内容は患者それぞれに対して医師が最適の方法を選択します。

私が書く内容が全てではありませんし、絶対でもありません。

痛みの感じ方も異なるでしょう。

診断は「医師」にしかできません。不安に思われる方は受診を強くおすすめします。

現在はどの病院でも、「インフォームドコンセント(患者への分かりやすい説明と同意)」の実施が重要視されています。

分からないことがあれば分かるまで、不安があるなら拭い切れるまで、相談しましょう。

あくまで参考までにご覧ください。

少しでも気持ちが楽になれば幸いです。

 

◆病名

まず、私の病名は原発性アルドステロン症」というものでした。

簡単に説明すると、アルドステロンというホルモンが大量分泌され、体に影響を及ぼすというもの。

目立った影響としては、高血圧と頭痛でした。

特に高血圧は酷く、血圧が218/180まで上がったこともありました。

「良く生きていましたね」なんて医療従事者の友人からは驚かれました。

頭痛については、おそらく高血圧が原因だろうという医師の話がありました。

実際、術後は頭痛の回数が圧倒的に減りました。

 

◆原因

アルドステロンというホルモンは「副腎」という腎臓の上にちょこんと乗っかっている小さな臓器から分泌されるそうです。

私の場合、左副腎にあった1cm大(検査時)の良性腫瘍が原因でした。

ただし、この腫瘍がなぜできたのかは原因が分からないそうです。

 

私が思うに生活習慣が一つの要因になっているのではないかと推察します。

暴飲暴食、生活リズムの崩壊、短時間の睡眠、などなど。

 

◆自覚症状

高血圧については、自分で測ることもなかったので分かりませんでした。

ただ、先述にもありましたが「頭痛」はかなり悩まされていました。

また、医師に言われるまで気が付きませんでしたが、「夜、尿意のせいで目が覚める」ことが多かったです。

寝る前に水分を節制しても改善はありません。

頻度としては1晩に2~3回ほどトイレに行くことがありました。

 

◆確定診断検査

手術をする前に、病名を確定させる必要があります。

そのために、いくつかの検査を行いました。

仕事の都合上、夏にしかまとめて休みが取得できません。

なので、手術を受けるまで2年計画で動きました。

大まかな検査の目的は「本当に副腎から出ているアルドステロンが原因か」と、「健常な右副腎が原因か、それとも腫瘍のある左副腎が原因か」を特定するためのものでした。

 

検査1:カプトリル負荷試験

検査は朝行いますが、検査終了までは朝食を取れません(飲水は可)。

また、検査中は臥位を保ちます。

ベッドに寝たまま動いてはいけません。私は優雅に?本を読んで時間を潰しました。

まず、試験前に採血をします。

採血後に薬剤投与し、60分・90分・120分後にそれぞれ採血検査します。

この検査自体は、辛さはありません。強いて言うなら動けない辛さはありました。

医師の説明によると、まれに薬剤で気分を悪くする方がいるようです。

 

検査2:フロセミド立位負荷試験

こちらも検査は朝行うため、朝食は検査終了まで取れません。

検査1とは違い、こちらは飲水も禁止。

どうしてもってときは、「口内を湿らす程度なら良いよ」ってことでした。

まず、30分間安静にしてから最初の採決をします。

採血後に薬剤投与をし、60分・120分後にそれぞれ採血をします。

また、検査名にもありますが、検査中(2時間)は立ちっぱなしです。

少し座るくらいは大丈夫らしいですが、基本的に立ち姿勢を保ちます。

激しく動かなければ院内を散歩していても問題ありません。

まぁ、病院内で激しく動いたら看護師さんに怒られますけどね(笑

この検査も立ちっぱなしではありましたが、辛さはありませんでした。

 

検査3:副腎静脈サンプリング

上記1、2の検査は入院しているベッド上で行いますが、副腎静脈サンプリングは手術室で行いました。

基本的に横になっているだけです。

鼠径部(股付近)からカテーテルを挿入し、左右の副腎付近で採血をします。

正直、この検査が一番辛かった

部分(局部)麻酔をしますが鼠径部付近での痛みと、血管の中をカテーテルが通っているせいか、臓器付近の痛みが多かったです。

検査自体は1時間~2時間程度で終わるのですが、かなり長く感じました。

私の場合は、あまりの痛みで過呼吸気味になっていたようで、看護師さんに「落ち着いてくださいねー」って何度も声をかけられました(汗

また、検査終了後は鼠径部(カテーテル挿入部)の止血が終わるまではベッド上で安静にしていなければなりません。

安静にしている時間は2時間程度だったと思います。

 

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サンプリングのカテーテル挿入位置。絵心の無さは笑い飛ばしてください。

 

※追記※ コメントを頂き、一部忘れていた部分をm(_ _)m

このサンプリング検査は局部近くに麻酔を行うため、尿道カテーテルを留置します。

が、私の場合、別の病院で受けたカテーテル留置に若干のトラウマがあったので、最初に別の方法がないか担当看護師さんに聞いたところ、カップ(局所を覆う形)をテープで留める方法を取ってくれました。

全てのカテーテル留置が代替できるわけではないと思いますが、別の方法に変えられないかを確認してみるのも良いかもしれません。

 

体験談②へ 続きます。

 

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